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サイエンスポータル編集ニュース

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【 2009年6月4日 トラック搭載型海水飲料化システム初公開 】

トラックに積み込んで簡単に移動できる海水飲料化システムが4日、横浜市の山下公園で初公開された。

このシステムは、日本が誇る水処理技術を凝縮したものといえ、横浜市や民間活力開発機構の支援を受けて横浜市の食品製造機器メーカー「ベイシティサービス」が開発した。

移動型海水飲料化システムの大きな特徴の第一は、太陽光と風力という自然エネルギーを利用していることだ。装置の屋根に広げた太陽パネルと2本の風力プロペラを備えており24時間蓄電できる自家発電機能を持つ。軽量小型の省エネ型ロータリーピストンポンプで効率よく高圧を出し、海水を逆浸透膜に押し出すことができる。前処理として納豆菌を利用しているのも大きな特徴。日本ポリグル社と大阪大学が開発した凝縮技術で、通常使われるオゾンに比べて15分の1の速さで汚泥と水を分離することができる。

海水飲料化でできる真水の量は元の海水量の3分の1だから、3分の2は廃水となる。この廃水は元の海水より塩分濃度が高いが、処理に薬品を使わないことから廃棄物問題の心配はなく、むしろ安全な塩水として再利用も期待できるという。

このシステムは海水以外の水の浄化にも力を発揮する。トラック搭載型の移動システムとともに、途上国にはより適していると見られるコンテナ型の開発も進んでいる。1日1人が使う水の量を5リットルとした場合、毎日8,000人分に相当する1日40トンの海水飲料化能力(海水以外なら浄水能力は倍)を持つタイプと半分の20トンの能力を持つコンテナ型がある。トラックに積んで必要な場所まで運べば、1日で据え付けることができるという。

山下公園での移動型海水飲料化システム公開の後、近くのホテルで民間活力開発機構主催のセミナーが開かれた。同機構が経済産業省から受託しているイノベーション・クーリエ事業の黒川清・事業推進委員長(政策大学院教授)は「現地の人が本当に必要とするものを届けることがなにより大事」と多くの国が悩んでいる水問題について日本が果たす役割を強調していた。


 

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