10月に名古屋で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向け、日本学術会議は提言「生物多様性の保全と持続可能な利用」をまとめ、10日公表した。
提言は、「生物多様性と生態系サービスを評価軸とした流域および国土の総合的な管理」の大切さを指摘、特に水田、ため池、河川域を含む汽水・淡水生態系や、干潟、河口、砂浜、藻場、サンゴ礁、砂堆(たい)における「生物多様性を生かし・活かす」取り組みに力を入れることを求めている。
また、人間が自ら改変した環境変化のスピードに生物として適応することが難しいことを挙げ、学術分野間、学術と社会の間での対話をいっそう活発にする「文化的適応」の必要も提言している。
生物多様性条約は、「生物多様性の減少速度を顕著に低下させる」ことを2010 年の目標としている。この目標達成は困難という見方が関係者の間では強いが、提言も「目標は達成されたとはいえないだろう」と言っている。
提言は、鷲谷いずみ・東京大学大学院農学生命科学研究科教授を委員長とする日本学術会議統合生物学委員会によってまとめられた。

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